今回は香港のシャティン競馬場をご紹介します。

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外国の競馬場といえば、凱旋門賞が開催される、フランスのフランスのロンシャン競馬場や、イギリスやアメリカの競馬場が有名ですが、香港でも競馬が行われており、ふたつの競馬場があります。

そのうちのひとつがシャティン競馬場なのです。

それでシャティン競馬場のまえに、まずは香港競馬場の歴史をご紹介します。
 
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香港の競馬の歴史

 

現在は中国の特別行政区である香港ですが、ご存知のとおり1997年まではイギリスの統治下にありました。

その影響で、香港でも競馬がはじまったとされます。

1840年代なかばに香港ではじめての競馬場、ハッピーバレー競馬場が建設され、1884年には、香港初の競馬統括団体「香港ジョッキーズクラブ」が設立されました。

その後600人以上の死者をだす大規模な火災が発生したり、第二次世界大戦のため競馬場は壊滅的なダメージをうけ、ハッピーバレー競馬場は存続の危機に立たされます。

しかし第二次世界大戦後にはハッピーバレー競馬場が再建され、オーストラリアからの輸入競走馬を使い競馬が再開。その後サラブレッドの導入や外国人騎手・調教師の導入を経て、香港競馬は発展していきました。

そして1978年に香港に二つ目の競馬場、シャティン競馬場が開設されたのです。

 

シャティン競馬場とは?

シャティン競馬場は漢字にすると「沙田競馬場」で、英語は「Sha Tin Racecourse」、中国語は「沙田馬場」となります。

香港の九龍半島郊外の新界沙田区にあり、1978年に沙田海を埋め立てる大規模な工事を経て建設されました。

 

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1988年には香港競馬で最初の国際競走「香港招待カップ」を開催し、香港競馬の国際的な発展に貢献。
現在ではチャンピオンズマイルなど、世界中のホースマンが注目する国際G1香港招待レースが行われるようになりました。

おもに週末の開催が多いですが、平日のナイター開催や春節などの祝日開催も行われることがあります。

入場料はHK$10。ICカードのオクトパスカードが使用できます。
外国人旅行者は、パスポートを会員用ゲートで提示するとHK$130(香港ダービー、国際レース当日はHK$190)で会員用エリアに入場できるツーリストバッジを購入することができます。

シャティン競馬場はグランドスタンド1と2で構成され、それぞ8階建ての建物となっており、合計の全長は400m超、スタンド収容人数は約7万人、競馬場全体総収容人数は約10万人。馬場内には縦8m、横幅70.4m、面積563.2cm2のスクリーン「ダイヤモンドビジョン」が設置されています。

国際的水準を誇る芝コースと全天候型コース(ダートコース)、ゴール前の直線コースを備えています。

馬場が広く施設も大きく、まさにアジアを代表する競馬場 となっています。

 

 

香港競馬場の今

 

香港競馬は現在ハッピーバレー競馬場シャティン競馬場の2箇所で開催されています。

現在はシャティン競馬場がメインの競馬場となっており、国際レースや重賞レースのほとんどがシャティン競馬場で行われています。

毎年12月には
・香港カップ(芝・2000メートル)
・香港マイル(芝・1600メートル)
・香港ヴァーズ(芝・2400メートル)
・香港スプリント(芝・1200メートル)

4月には
・ クイーン・エリザベスII世カップ(芝・2000メートル)
・チャンピオンズマイル(芝・1600メートル)

などの国際G1レースのほか

・香港ダービー(芝・2000メートル、3月)、
・スチュワードカップ(芝・1600メートル、1月)、
・香港ゴールドカップ(芝・2000メートル、3月)、
・香港チャンピオンズ&チャーターカップ(芝・2400メートル、6月)

などのG1レースが行われています。
 

香港競馬と日本の競馬場の違い

 

香港競馬と日本競馬の大きな違いは、馬の生産が香港では行われていないことでしょう

これには理由があります。中国では法律上賭博が禁止されているため競馬場がありません。
そのため中国では馬産のための本格的な牧場は存在しないため、自国から供給することができないのです。
そのため、香港競馬では競走馬のほとんどをオーストラリアを中心に、イギリス、アイルランドなどからの輸入に頼っています。

そして香港で良い成績を挙げた牡馬は種牡馬入りすることもありますが、そのほとんどは種牡馬入りすることができません。

なぜなら香港競馬に所属する競走馬の99%が去勢されているからです。香港競馬は、馬産が全く行われないため、それなら去勢したほうがホルモンバランスが取りやすくなり、気性が落ち着き、さらに高齢になっても筋肉をしなやかに保つことができ、扱いやすくなるので、ほとんどの馬は輸入直後にすぐさま去勢されてしまうのです。

ここが日本の競馬との大きな違いですかね。

マナー的なことでいうと、香港の競馬場は携帯電話の使用に制限があります。一般席はマナーモードに設定することで使用可能なのですが、レストランやパドックでは携帯電話を使用することができません。

そのため香港の競馬場で写真をバシバシとりたい!という方は携帯のカメラを使うことができないため、カメラを持っていったほうがよさそうです。

 

■ ■ ■

 

香港の競馬場に行くツアーもあったりするので、それに参加するのも面白そうですね。

旅行のついでにひとりで行くもよし、ツアーを利用するもよし。

普通の観光スポットとまた違って、面白そうですよね♪

ただし、香港では18歳未満は競馬場および場外発売所には入場出来ないので、ご家族でいく場合は十分注意してくださいね~

 

■沙田競馬場